これまで医療保険請求分の訪問看護レセプトは紙での請求で運用されてきましたが、令和6年6月サービス提供分(令和6年7月の請求)から「オンライン請求」が開始されます。
また、令和6年12月の保険証廃止に向けて「オンライン資格確認」も令和6年6月から運用が開始となります。
訪問看護レセプト(医療保険請求分)のオンライン請求とは、電子的に作成したレセプトデータを、セキュリティが確保されたネットワーク回線により、オンラインで審査支払機関に送付することです。
訪問看護ステーションにおいては、レセプトの印刷・発送が不要になり、レセプト請求事務が効率化されます。
参考:訪問看護について(オンライン資格確認・オンライン請求)-医療機関等向け総合ポータルサイト
訪問看護|オンライン説明会_提示資料(概要版).pdf P.9 (PDFダウンロード)
訪問看護におけるオンライン資格確認とは、マイナンバーカードを利用して、訪問看護ステーションのモバイル端末等で、居宅等において、利用者の医療保険の資格情報等を取得する仕組みです。
この仕組みを活用することで、継続的に訪問看護が行われている間、2回目以降の訪問においては、訪問看護ステーション側で再照会をして資格情報の照会・取得が可能となるほか、初回時の同意に基づき、診療/薬剤情報・特定健診等の情報取得が可能となるため、資格確認業務の負担軽減、情報取得業務の効率化が期待されています。
参考:訪問看護について(オンライン資格確認・オンライン請求)-医療機関等向け総合ポータルサイト
訪問看護|オンライン説明会_提示資料(概要版).pdf P.5 (PDFダウンロード)
オンライン請求・オンライン資格確認は令和6年6月(請求は7月請求分から)開始され、保険証廃止となる令和6年12月(※)から、オンライン請求及びオンライン資格確認が義務化となります。
ただし、やむを得ない事情がある訪問看護ステーションについては、期限付きの経過措置を設けることとされました。
(※)具体的には、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律等の一部を改正する法律(令和5年法律第48号)附則第1条第2号の政令で定める日であり、令和6年12月2日。
令和6年12月6日時点で経過措置対象となる訪問看護ステーションは、あらかじめ原則として「医療機関等向け総合ポータルサイト」に開設する届出フォーム(開設予定)から、訪問看護ステーションごとに、猶予届出書の送信が必要となります。
提出期限:令和6年10月31日まで
医療機関等向け総合ポータルサイト:
https://iryohokenjyoho.service-now.com/csm?id=oqs_csm_top#gyomu4
※なお、届出フォームからの届出が困難である場合には、紙媒体の猶予届出書を社会保険診療報酬支払基金本部医療情報化支援助成課に送付することで、審査支払機関又は地方厚生(支)局に対して届出を行うことができる。
やむを得ない事情 | 期限 | オンライン請求 | オンライン資格確認 |
---|---|---|---|
① 電気通信回線設備に障害が発生した訪問看護ステーション |
障害が解消されるまで |
〇 | × |
② 令和6年10月末までにシステム事業者と契約締結したが、導入に必要なシステム整備が未完了の訪問看護ステーション(システム整備中) |
システム整備が完了する日まで(遅くとも令和7年6月末まで) |
〇 | 〇 |
③ オンライン請求又はオンライン資格確認に接続可能な光回線のネットワークが整備されていない訪問看護ステーション(ネットワーク環境事情) |
オンライン請求又はオンライン資格確認に接続可能な光回線のネットワーク環境が整備されてから6か月後まで |
〇 | 〇 |
④ 改築工事中の訪問看護ステーション |
改築工事が完了するまで |
〇 | 〇 |
⑤ 廃止・休止に関する計画を定めている訪問看護ステーション |
廃止・休止するまで(遅くとも令和7年6月末まで) |
〇 | 〇 |
⑥ その他特に困難な事情がある訪問看護ステーション |
特に困難な事情が解消されるまで |
〇 | 〇 |
参考:
訪問看護療養費及び公費負担医療に関する費用の請求に関する命令及び 指定訪問看護の事業の人員及び運営に関する基準等の一部改正に伴う 実施上の留意事項について(PDF)
必要な準備は、事業所の状況によって異なりますが、導入にあたり下記の5つが必要になります。
参考:訪問看護について(オンライン資格確認・オンライン請求)-医療機関等向け総合ポータルサイト
訪問看護|オンライン説明会_提示資料(概要版).pdf P.15 (PDFダウンロード)
導入に向けた作業は以下の3ステップとなります。
セキュリティが確保された専用のネットワーク回線:「IP-VPN接続」または「IPsec+IKE接続」の回線が必要となります。
まずは導入支援事業者(注)及び現在契約しているレセプトコンピュータ事業者にご相談ください。
(注)導入支援事業者は医療機関向け総合ポータルサイト記載の一覧をご確認ください。
訪問看護(オンライン資格確認・オンライン請求)の導入・運用方法 – 医療機関等向け総合ポータルサイト
※ココナースではネットワーク回線・専用端末に関するご相談も承っております。
オンライン請求ならびにオンライン資格確認を導入するにあたり、オンライン資格確認に対応するOSが搭載された専用端末(パソコン)を用意することが推奨されています。
こちらも導入支援事業者及び現在契約しているレセプトコンピュータ事業者にご相談ください。
オンライン請求を開始するためには、パソコン等でレセプト作成用ソフトを使ってレセプトを作成しなければなりません。
現在利用しているレセプト作成用ソフトがある場合には、パソコンの購入は不要ですが、訪問看護レセプト(医療保険請求分)のオンライン請求対応予定についてシステムベンダへご確認ください。
お使いのソフトのシステムベンダが「対応予定なし」の場合、オンライン請求に対応するソフトが必要になります。また、ソフトを導入していない場合、ソフトと合わせて端末も必要となります。
※ココナースは、オンライン請求に対応予定ですので、ココナースをご利用の場合は追加対応は不要です。
利用者者のマイナンバーカードの読み取りが必要になるため、マイナンバーカードの読み取り機能がついたスマートフォンやタブレットを用意することが推奨されています。
ただし、NFC機能(マイナンバーの情報を読み取る機能)がついたスマートフォンやタブレットが既にステーションにある場合は、新たに用意する必要はありません。
医療機関等向け総合ポータルサイト
訪問看護(オンライン資格確認・オンライン請求)の導入・運用方法 – 医療機関等向け総合ポータルサイト
にて、下記の順番で申請・登録を行う必要があります。
(1) 新規ユーザー(アカウント)登録
(2) オンライン資格確認/オンライン請求の利用申請
(3) 電子証明書の発行申請
※電子証明書はオンライン資格確認/オンライン請求共通
※登録方法詳細について
導入に向けた手順詳細につきましては、「訪問看護(医療保険)におけるオンライン資格確認 、 オンライン請求 の導入手順」をご覧ください。
訪問看護(オンライン資格確認・オンライン請求)の導入・運用方法 – 医療機関等向け総合ポータルサイト
電子証明書が発行されると、「電子証明書発行通知書」が簡易書留で郵送されます。
電子証明書発行通知書が届きましたら、システムの導入・機器のセットアップ、ネットワークの設定し接続テスト等が実施可能となります。
導入にあたっては以下の補助金が交付されます。
42.9万円を上限に補助
令和6年11月30日までに導入完了し、令和7年5月31日までの申請が補助金交付の対象となります
申請は、「医療機関向け総合ポータルサイト」からのオンライン申請となります。
申請の流れ・必要な書類等の詳細に関しては下記をご参照ください。
訪問看護関係補助金の申請 – 医療機関向け総合ポータルサイト
オンライン請求やオンライン資格確認について問い合わせをしたい方は、以下サイトや窓口が用意されています。
https://iryohokenjyoho.service-now.com/csm?id=oqs_csm_top#gyomu4
メールアドレス: houkan-seikyu-support@qunie.com
※問合せの際には、はじめに訪問看護ステーションの所在都道府県名、訪問看護ステーションコード、訪問看護ステーション名を記載ください。
オンライン資格確認等コールセンター :0800-080-4583
※通話料無料。平日8:00~18:00、土曜8:00~16:00(祝日を除く)
ココナースでは