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特集・コラム

介護事業を開業する前に知っておきたい、開業の基本と流れ

2022/08/04

介護事業を開業する前に知っておきたい、開業の基本と流れ

「将来は介護施設を作りたい」「これから介護事業を開業したい」と思っているものの、どう進めていけばいいかわからず困っていませんか?

そこでこの記事では、介護事業の立ち上げを考えている方向けに開業の基本と流れをまとめました。
「まず何から始めよう」と悩んでいる方は、参考にしてみてください。


create介護事業を開業する前にしておくこと

介護事業を開業する前にしておくこと

介護事業を開業するときは、立ち上げる前に以下のポイントを確認しておきましょう。

check_circle 介護事業の具体的な内容と経営のビジョンをはっきりさせておく
check_circle 法人の形態(株式会社/合同会社/NPO法人など)を決めておく
check_circle サービス提供責任者(資格が必要)を決めておく
check_circle 介護事業所の場所・物件を決めておく
check_circle 開業支援サービスや助成金・補助金など、開業時に使えるお金や制度を調べておく
check_circle 融資も含め、開業資金を準備しておく

まず決めておきたいのは、介護事業の具体的な内容や経営ビジョンです。
ひと口に介護と言っても居宅介護・施設介護などがあり、それぞれ必要な設備や資金は異なります。
融資を利用する際は事業の概要を細かく書いた創業計画書が必要になるため、具体的な軸を定めたうえで計画書に落とし込むといいでしょう。

また介護事業は他の業種と違い、業界特有の運営が求められます。
事業には法人登記が必須ですし、事業運営時には有資格者がいなければなりません。
その他、サービス提供時には複数の人材雇用が必要です。
多くの人を巻き込みながら開業することになるため、ぶれない軸をもっておくことが大切です。


create介護事業・介護施設開業の流れ

介護事業・介護施設開業の流れ

介護事業開始前の確認ポイントをクリアしたら、いよいよ実際の開業へ進みます。ここでは、一般的な開業の流れを以下にまとめました。


【開業の流れ】

① 介護の事業内容と戦略の決定
事業の開始時期や事業所の場所などを決定。戦略もふまえた創業計画書を作成する。
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② 介護事業法人を設立
法人格によって設立にかかる時間や費用が異なるため要注意。
すでに法人格を持っている場合は定款の事業目的に介護事業のサービス名を入れておく。
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③ 介護事業所の賃貸借契約
介護事業を行う事務所を契約。
サービスを受ける人にとっても働く人にとっても便利な立地を選ぶ。
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④ 開業資金の調達・融資
開業して、すぐに事業が軌道に乗るとは限らない。
経営が安定するまでの資金を十分用意しておくこと。創業融資も積極的に使おう。
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⑤ 介護事業所の設備・備品などの準備
契約した介護事業所の設備と備品を整える。
介護事業者の申請には「介護事業を運営できる状態であること」の証明が必要になるため、一通りそろえて写真を撮っておくこと。
あわせて介護事業者向けの損害保険にも加入しておこう。
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⑥ 介護事業者の指定申請と決定
介護事業を開始する地域を管轄する市・または都道府県に介護事業者の申請をする。
書類に不備があれば申請が受理されず、開業のスケジュールが狂ってしまう可能性も。
申請を代行する専門の業者もいるため、不安があるときは専門家に相談してみよう。
指定事業者が決定すれば、管理者を対象に研修が行われ指定書が交付される。
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⑦ 人材の採用(従業員・営業担当の獲得)
従業員や営業担当者などの人材採用をスタート。
人材定着のために、理念に合う人材を採用したり、コミュニケーションを円滑にしたりするよう心がけよう。
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⑧ 社内規定・契約書・各種研修資料作成
人材採用が決まったら、運営に必要な各種書類を作成しておく。
業務の流れを均質にする研修資料の作成も重要。
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⑨ 開業・運営開始
開業日(指定日)は原則として、各月の1日となる。
すべての準備がそろったら事業を開始しよう。

介護事業の開業にはさまざまな手続きが必要になるため、代表者がすべて進めていくのは大変です。
法人登記や各種申請の手続きは、社労士資格をもった専門家に依頼することも可能です。
時間がかかりそう・手間がかかりそうなものは専門家へ任せることも考えましょう。


create開業で特に重要なのは資金調達

開業で特に重要なのは資金調達

介護事業を開業する際、特に重要になるのは資金調達です。

介護事業の開業には一定の設備や有資格者を含む人員配置など、用意しなければならないことが複数あります。
訪問看護をする場合でも、移動に使う社用車や電動自転車などが必要です。
どんな事業形態でも必要な備品は多いため、まとまった費用がなければ独立は難しいでしょう。
自由に使える自己資金が数千万円もあれば話は別ですが、そうでなければ創業融資を使って資金調達するのが一般的です。

ところが民間の金融機関では、実績のない事業者への融資はハードルが高くなっています。
その点、日本政策金融公庫の創業融資制度であれば実績がない開業時も使いやすいです。
介護事業の開業時には、創業融資で資金調達することから始めましょう。
以下の記入例や創業の手引きを参考に、「創業計画書」を作成してください。

<参考>出展:株式会社日本政策金融公庫「介護サービスの操業計画書記入例」「創業の手引き」


創業融資の他の資金調達として、最近は「介護報酬ファクタリング」というサービスが話題になっています。

介護報酬ファクタリングとは、各種保険組合や保険団体へ請求する介護報酬債権を、ファクタリングサービス会社に買い取ってもらうサービス。
手数料は差し引かれますが、介護報酬の入金を早めることができます。
ただし、介護報酬ファクタリングは実際に介護事業を開始して介護報酬債権が発生しなければ利用できません。
開業前は債権というものがないため、ファクタリングサービスを利用するのは難しいでしょう。

ファクタリングサービスは実際に介護事業を開始後、資金繰りの悪化を防ぐために利用することをおすすめします(介護報酬の入金の仕組み上、スタッフの人件費支払が報酬入金よりも先になるため、順調に事業が成長していくほど、キャッシュに余裕を持たせておく必要があります)。
出典:株式会社日本政策金融公庫「創業時支援」


create介護事業の立ち上げと運営を円滑にする、複数の資金調達方法

介護事業の立ち上げと運営を円滑にする、複数の資金調達方法

介護事業の運営には法人格が必須ですし、事業所の設置や設備・備品の用意など、さまざまな準備と費用がかります。
事前に計画をしっかり立てて資金調達しておかなければ、思い通りの創業計画が叶わない可能性もあるでしょう。
また、事業開始後に収支が安定するまではある程度時間がかかります。

そのため介護事業の開業と運営では、複数の資金調達方法をうまく組み合わせることが大切です。

開業時の一般的な資金調達手段としては、広く使われていて実績がなくても融資を受けやすい日本政策金融公庫の創業融資を使いましょう。
融資を受けるには開業後の具体的な事業の見通しを書く創業計画書が必要になるため、あらかじめ用意しておくといいでしょう。

事業開始後の資金繰りには、介護報酬債権をサービス会社に買い取ってもらう「介護報酬ファクタリング」サービスを使えば入金を早めることができます。
一時的に資金繰りが悪化しそうなときや、設備投資で早期の入金が必要なときは、ファクタリングサービスの利用も考えてみてください(介護報酬の入金の仕組み上、スタッフの人件費支払が報酬入金よりも先になるため、順調に事業が成長していくほど、キャッシュに余裕を持たせておく必要があります)。

介護事業開始後に使える介護報酬ファクタリングについて気になる方は、日本ケアコミュニケーションズのファクタリングサービスをご覧ください。
こちらのサービスは担保も保証人も必要なし。
債権を譲渡してもらうため借入金にもならず、銀行や公庫の融資枠を温存できますよ。



【執筆者】
服部 椿
2級ファイナンシャル・プランニング技能士。
10年勤めた金融代理店での経験や自身の投資経験を活かしたマネーコラムを多数執筆中。

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